2022年8月30日
第2086回
無限の可能性を引き出すカギは何か
それは、必死の一念である。
<先手で攻めよ!
大事なことは勝つこと>
だれもが自分の中に、
思いもよらない力をもっている。
無限の可能性を秘めている。
それを引き出すカギは何か。
それは、必死の一念である。
どんなに優位を誇っていても、
「勝つのが当たり前」という散慢な一念があれば、
結局は惨めに敗れてしまう。
見た目は、勝つかどうかわからない、
不安定なようであっても、
死に物狂いで戦えば、
そのほうが強いのである。
いわんや、われらには、信心がある。
法華経に勝る兵法はない。
祈れば、智慧が出る。
勇気がわく。
もう一重、深い次元で勝っていけるのである。
進軍ラッパを高らかに鳴らしながら、
声を大にして正義を叫びながら、
にぎやかに進むのだ。
攻める力を!
攻める声を!
それがあるところ、
必ずや勝利の旗は翻る。
宮本武蔵が兵法の奥義を記した『五輪書』には、こうあった。(以下、訟延市次・松井健二監修『決定版 宮本武蔵全書』〈宮下和夫編集、弓立社〉から引用・参照)
「自分の体を強く真っすぐにし」
「相手を従わせることが大切」
敵に振り回されるな。
むしろ、敵を振り回していけ、
と武蔵は教えている。
何があろうと、たじろいではならない。
強く、また強く、進むのだ。
また、「太刀の構え」だけを重視したり、
先例に頼るだけでは勝てない――そう武蔵は言う。
現実は時々刻々と変化する。
大事なのは、臨機応変に勝つことだ。
武蔵は
「何事もこちらから先手先手と心がけることが大事」
とも述べている。
そして、こう記した。
「剣術の正道とは、
敵と闘って勝つことであり、
その原則はいささかも変わらない」
人生の道も、同じである。
悪人がいる。
苦難がある。
それに打ち勝ってこそ、
希望の道が大きく開ける。
日蓮大聖人は
「仏法と申すは勝負をさきとし」(御書1165㌻)、
「勝負を以て詮(=要)と為し」(御書1002㌻)等と仰せである。
仏法は、仏と魔の戦いである。
魔を打ち破ってこそ、功徳が出る。
広宣流布のため、
立正安国のために、
戦う功徳は無量無辺である。
その行動の足跡は、
すべて黄金の歴史に変わる。
永遠に輝き続ける。
2005.8.12 創立七十五周年幹部特別研修会(6)
(池田大作全集第99巻)