2022年1月度
誉れの地区に福智の海あり
<新たな飛躍の出発点は、「地区」にあり>
日本、そして世界の識者との語らいの中で、
しばしば異口同音に感心されていたことがある。
「創価学会の方々の眼差しは優しい。
人間と生命への慈愛があります。
世界にって、
かけがえのない宝です」と。
法華経の観世音菩薩普門品第二十五には、
「慈眼もて衆生を視る
福寿の海は無量なり」
(法華経6384㌻)
と説かれている。
日蓮大聖人は、この経文を通し、
妙法の慈悲を体現して、
海のごとく
福智を無量に
開いていくよう示された。
その通り、
どの人にも仏の生命あり
と慈しみの眼を注ぎ、
どんな宿命も打開できる
と勇気の声を送ってきたのが、
創価家族である。
私は、
とりわけ「地区」こそ、
笑顔の慈眼で見交わし、
仏のごとく互いに敬いながら、
地域社会を
大誠実の福徳と智慧で
潤していく「福智の海」であると、
祈りの一念を定めてきた。
1961年の最初のアジア歴訪の折、
まだ人数少ないゆえに、
各国の地区の結成をためらうリーダーへ、
私は言った。
「『0』には、
何を掛けても『0』だが、
『1』は何を掛けるかで、
無限に広がっていく。
だから、その『1』を、
その一人を、
大切に育てあげ、
強くすることです」と。
そして一つの地区の「福智の海」から、
どれほどの人材が育ち、
三十年後には、
その国の広布の大海原が
どこまで広がりゆくかを
明確に展望し、
着実に手を打ち続けてきたのである。
新たな飛躍の出発点は、
「地区」であることは忘れまい。
今、不信や偏見の冷たい視線が
人の心を傷つけ、
引き裂く時代にあって、
創価の「慈眼」の励ましが、
いかに重要か。
御義口伝に曰く、
「南無妙法蓮華経は福智の二法なり」
(御書792㌻、新版1104㌻)と。
慈折広布の誓願の題目を唱え、
満々たる福智を湛えながら、
尊き地区部長、
尊き地区女性部長を中心に、
ますます温かく大らかな
信頼の絆で、
青年・飛躍の千波万波を広げゆこう!
わが地区の
仏法流布を
託されて
不二の心で
励む随喜よ
2022年大白蓮華1月号№867 巻頭言