2017年4月7日
2017年度
創価大学入学式
①英知の太陽を燃やしゆく青春であれ!
②希望と啓発の世界市民の連帯を!
③不退転の行動力で人生を勝ち開け!
学べ! 青年ならば
一、さて今日は、創大のワールドランゲージセンターで、また、短大の白鳥ラウンジで、楽しく、にぎやかに国際座談会を行うような思いで、簡潔に3点、エールを送りたい。
第一に、「英知の太陽を燃やしゆく青春であれ!」ということです。
私は皆さんと同じ年代の19歳で、戸田先生と出会いました。徹して打ち込まれたことは、「青年ならば学んで学んで学び抜け!」ということであり、「いつ、いかなる時も学びの心を手放すな」ということであります。
当時、働きながら通った母校(現在の東京富士大学)を、一昨日(3月31日)、久方ぶりに訪れ、懐かしく、また大発展の様子をうれしく拝見しました。
懸命に学んだ青春の日々は、時が経てば経つほど、金の輝きを放つものであります。
今、創大も短大も、教職員の方々のたゆみない尽力により、一段と自分自身の可能性を発見し、思う存分に伸ばしゆける教育環境が充実しております。また、いずこにもまして母校愛に溢れた先輩方が、陰に陽に応援してくれております。
私は、70年前の恩師と同じ心で、皆さんに託したい。
――学問を通して人間を、そして、人間を通して学問を深めゆけ! かけがえのない青春の一日また一日、英知の太陽を燃やしてくれ給え! そこにこそ、確かな平和の光明があるからだ、と。
希望と啓発の連帯
一、第二に申し上げたいのは、「希望と啓発の世界市民の連帯を!」ということです。
20世紀を代表する歴史学者のトインビー博士と私が対話を開始して、この5月で45周年となります。
博士との対談集は今、30に及ぼうとする言語で翻訳され、世界中で読まれております。その中には、わが創大に留学した研究者が見事に訳してくれた一書もあります。創大の名誉教授であられるトインビー博士も、きっと喜んでくださっていると思うのであります。
博士と私は語らいました。「人類の生存を脅かしている現代の諸悪」に対して、我らは断じて諦めてはならない。人間は自分たちが招いた危機を絶対に乗り越える力を持っている。そのモデルを示す賢者たちがいる。その先哲たちから、我らは「希望」と「勇気」と「活力」を得て、立ち上がっていこうではないか!――と。
この博士の期待に応えゆく、恐れなき若人の正義の連帯こそ、私は、我ら創大生であり、我ら短大生であると信じております。
どうか、同級生同士も、また先輩・後輩も、さらに教職員と学生も、共に「建学の精神」を実現しゆく盟友として、希望と啓発の世界市民の連帯を強め、深め、広げつつ、民衆の幸福へ、また人道と共生の地球へと、人類史を前進させていただきたいのであります。
「為す」ことが大事
一、第三に、「不退転の行動力で人生を勝ち開け!」と申し上げたい。
中国文化大学の理事長であられる張鏡湖博士と私は、対談集『教育と文化の王道』を発刊しました。
その中で語り合った、崇高な創立者・張其昀先生の人生哲学を、私は皆さんの門出にお贈りしたいのであります。
それは「思想や観念は、行動を起こさなければ、何の効果も得られない。最も大事なのは『為す』『やる』『行う』ことである」。そして、いかなる困難にも屈することなく進むならば、「『一念、岩をも通す』の言葉どおり、理想もついには現実となる」と。
世界を変えるのは、青年の行動です。何度、倒れようとも、また、たくましく立ち上がって挑戦し抜いていく不退転の行動力です。
どうか、何があっても、良き友と朗らかに励まし合いながら、創大スピリットである「負けじ魂」で、偉大な使命の人生を断固として勝ち開いていただきたい。
そして、常識と人間性豊かに、大切な大切な、お父さん、お母さん、さらに皆さんの成長を祈り見つめる日本中、世界中の宝友を、万歳させゆく学生生活を勝ち飾っていただきたいのであります。
その皆さん一人一人の大勝利とともに、創大の開学50周年、短大の開学35周年の栄光凱歌が晴れ晴れと轟きわたることを、私は確信してやみません。
第47回創価大学・第33回創価女子短期大学入学式への池田先生のメッセージ 2017年4月3日