2020年4月21日
第1660回
仏意仏勅
<立正安国の挑戦>
学会の前進は、仏意仏勅なるゆえに、不思議なリズムに則っている。
思えば、初代・牧口常三郎先生が新潟県に誕生された
1871年(明治四年)は、日蓮大聖人の佐渡流罪(文永八年)から六百年であった。
二代・戸田城聖先生が発願され、大聖人の御書が発刊された
1952年(昭和二十七年)は、立宗宣言(建長五年)から七百年の慶祝の年である。
後継の私が青年を代表し、第三代として前進の指揮を執り始めた
1960年(昭和三十五年)は「立正安国論」による諌暁(文応元年)から七百年であった。
大聖人は「天変地夭・飢饉疫癘」に憤悱され、「立正」すなわち生命尊厳の大哲理を打ち立て、「安国」すなわち全民衆の幸福と世界平和の宝土の建設を願われた。
その人類の宿命転換へ、いよいよの挑戦を開始したのだ。それは、何よりも正義と真実を師子吼する「言論戦」であり「思想戦」であった。
ゆえに、第三代会長就任と時を合わせ、私は聖教新聞の躍進に全力を尽くすとともに、小説『人間革命』の執筆を深く心に期した。
「立正安国論」では、「汝須く一身の安堵を思わば先ず四表の静謐を禱らん者か」(御書31ページ)と示されている。
“自分だけの幸福や安全もなければ、他人だけの不幸や危険もない”。この生命観に立って、社会と世界全体の安穏を祈り、尽くしていく人間主義の究極の哲学を、我らは聖教新聞に掲げ、平和・文化・教育の対話と連帯を広げてきたのだ。
2020.4.20付聖教新聞〈随筆「人間革命」光あれ 池田大作〉