2020年6月25日
第1685回
緑の地球を守る世界市民に
<自然を壊すのは人間を壊す>
地球では、
生きものの誕生は
40億年前という。
それ以来、
連綿と、
命が命を育み、
命が命を支えて、
私たちを生んだのだ。
この“生命の輪”が、
一つでも欠けていたら、
あなたは今、
ここにいない。
自然を壊すのは、
人間を壊すことになる。
なぜなら自然は、
人類の
「ふるさと」だからだ。
あらゆる生命も人類も、
大自然の中から誕生した。
自然という
環境の中から
誕生したものである。
自然を愛する人は、
人を清らかに愛せる。
平和を大切にする。
損得の計算の世界を
超越した、
情緒豊かな人生である。
戦争やテロは、
人間への暴力である。
環境の破壊は、
自然への暴力である。
それぞれ
別の問題ではない。
根は一つである。
その根とは、人間、
そして
人間を支える自然・環境、
全ての
生命の尊厳の軽視である。
その根本を
正さなくてはならない。
人間がそこにいる限り、
同じ地球に生を営む
仲間がそこにいる限り、
全てのことに
断じて無縁ではないのだ。
私はそうやって、
国家や体制の壁や
価値観の違いを超え、
信仰を持っている、
いないにかかわらず、
地球民族として
友情を結び、
世界市民の信頼を
広げてきた。
今こそ“母なる地球”を、
生命尊厳と人間尊敬という
精神の宝で、
いやまして
輝かせていきたい。
2020年6月14日〈池田大作先生 四季の励まし〉
2020年4月28日
第1663回
地球民族の揺るがぬ宝塔を!
心一つに、苦難を共に乗り越えてきた師弟の絆ほど、尊く、深く、強いものがあろうか。
御本仏は、竜の口の法難、佐渡流罪にも負けなかった門下たちにこそ「まことの大事」を示していかれた。
この「佐後(佐渡流罪以後)の法門」の意義を明かされた三沢抄には、『但此の大法のみ一閻浮提に流布すべしとみへて候、各各はかかる法門にちぎり有る人なれば・たのもしと・をぼすべし』(1489頁)と記されている。
創価学会は創立より90年、三類の強敵に打ち勝ち、日蓮大聖人の未来記の通り、一閻浮提に大法弘通を成し遂げてきた。どれほど大きな福徳が積まれていることか。
『宿縁深き人なのだから、頼もしく思われなさい』とは、そのまま、わが尊き学会員への仰せと拝したい。
戦後、経済苦や病苦、災害や争乱が渦巻く時代相に、恩師は胸を痛めつつ、しみじみと私に言われた。
ーーー大聖人は『当世は世みだれて民の力よわし』(1595頁)と嘆かれた。「民の力」を強くして、世の乱れを治められる地球民族の連帯を、必ずや築くのだ、と。
今、新型コロナウィルスの感染拡大をはじめ、厳しい試練に直面する世界で、創価の宝友は「立正安国論」を体し、国を超えて共に、「四表の静謐」と「変毒為薬」を祈り抜き、社会へ誠心誠意の貢献を貫いている。
妙法の大音声は宇宙まで遍満する。もはや、いかなる三災七難にも屈しない。地涌の民衆のネットワークが結ばれた。『一切衆生に仏性あり』(1382頁)という人間への尊敬と信頼の絆を、未来へ遠大に広げていくのだ。
『四相(生老病死)を以て我等が一身の塔を荘厳するなり』(740頁)―ーー英知の殿堂・ハーバード大学での二度目の講演を、私はこの「御義口伝」を引いて結んだ。
創価の師弟は、「生老病死」の苦悩をも「常楽我浄」という希望へと転ずる人間革命の実証を無数に重ねている。
一人一人が今一重、生命の光を強く放ちながら、地球民族の揺るがぬ宝塔を荘厳していこうではないか!
頼もしき
創価の友の
宝光かな
苦難を転じて
人類照らせや
2020年大百蓮華5月号№847 巻頭言
2017年1月1日
あなたも世界市民です!
<世界市民教育の4つのプロセス>
①自分を取り巻く社会の問題や世界が直面する課題の現状を知り、学ぶ。
②学びを通して培った、人生の座標軸と照らし合わせながら、日々の生き方を見直す。
③自分自身に具わる限りない可能性を引き出すためのエンパワーメント。※1
④自分たちが生活の足場としている地域において、具体的な行動を踏み出し、一人一人が主役になって時代変革の万波を起こすリーダーシップを発揮する。
※エンパワーメント・・・人びとに夢や希望を与え、勇気づけ、人が本来持っているすばらしい、生きる力を湧き出させることと(サイト・マスタ)
2016年1月26日第41回SGIの記念提言「万人尊厳 平和への大道」
2023.10.9整理
2016年12月18日19日
「人道」の世紀を世界市民として生きる
“一人一人の人類が、
世界をわが家とし、
世界を人生の舞台とする「世界市民」として、
ともに生きる”
“一人一人の人類が、世界をわが家とし、世界を人生の舞台とする「世界市民」として、ともに生きる”――いわばこれが『人生地理学』(牧口常三郎先生の著書)の主題(テーマ)である。
『人生地理学』の中で牧口先生は、人類の発展の段階を四つに分けて論じておられる。
すなわち、まず①「軍事」の競争の時代から②「政治」の競争の時代へ、そして③「経済」の競争の時代へと移っていく、と。たしかに、そのとおりである。
牧口先生は、当時の世界を、この「経済」中心の時代であるとし、“物事がすべて利害関係によって決まっている”とみられた。
しかし先生は、「経済」が人類の最終段階であるはずがない、と考えておられた。
それでは「経済」の次にくる4番目は何か――。先生は、きっぱりと宣言されている。“それは「人道」の時代である”と。
(「経済的争闘時代に代わって次に来たるべきものは人道的競争形式ならんとは吾人の想像に難からざる所なり」〈『牧口常三郎全集』第2巻〉とある)
「軍事」や「政治」「経済」の競争ではなく、「人道」の力こそが世界をリードする時代が必ず来ることを、牧口先生は展望されていたのである。
“武力”(軍事)や“権力”(政治)や“財力”(経済)ではなく、人間としての“人格”の力、“人間”の力をいかに強め、増していくか――ここに人類の希望の道がある。また、仏法の大道がある。
牧口先生の卓見のとおり、今や「人間主義」の光が、全世界を照らし始めている。人類が進むべき道は「人間主義」以外にない。
私どもは、仏法を基調とした「平和」「文化」「教育」の力で、「人道の世紀」を晴れ晴れと開いてまいりたい。
1993年10月22日 第17回SGI総会