2022年3月16日
第1936回
百年に匹敵する一年を!
スピードで勝て
<朝に勝て>
全国代表者会議の開催、ご苦労さまです! きょうは、ゆったりと懇談的に話を進めてまいりたい。
戸田先生は、だれよりも、青年を大事にされた。青年と膝を交えて語りあい、質問や悩みなど、何でも聞いてくださった。そしてまた、古今の名作や万般の事象を通して、ありとあらゆる指導をしてくださった。
青年を何としても、人生の勝利者にするのだ!
広宣流布の大指導者にするのだ!――この戸田先生の気迫にふれ、私たち青年は立ち上がった。自分に勝ち、社会で勝ち、広宣流布にわが身を捧げて戦ったのである。
本当に偉大な先生であられた。
フランスの文豪ヴィクトル・ユゴー。
戸田先生がお好きな作家であった。先生は、ユゴーについて、よくこうおっしゃっていた。
「ユゴーは、たいした文豪である。たいした実践家である。たいした革命児である。彼の生き方は、学会精神に通じるものがある」と。
私も十代のころから愛読した作家である。
戸田先生のもとで、ユゴーの名作『九十三年』などを読み進めた。文豪の言々句々を青春の闘争のエネルギーとしてきたのである。
ユゴーいわく。
「私たちはスピードの時代を生きている」
「私たちのいる時代にあっては、一年が百年にも匹敵する仕事をする」(『言行録』稲垣直樹訳、『ヴィクトル・ユゴー文学館』9所収、潮出版社)
スピードが大事である。ますます、そういう時代になってきた。
私のもとにも、朝となく夜となく世界各国から連絡が入る。先ほども緊急の報告があり、協議をしていたところである。変化、変化の時代にあって、徒歩や馬車のような速度で、のんびりやっていては、まったく話にならない。
スピードで勝て!
一年が百年にも匹敵する仕事をなせ!
学会は、このとおりに進んできた。
時代を見通し、
迅速に手を打ち、
休みなく行動してきた。
また、同志が苦しんでいると聞けば、
何をさしおいても、
飛んで駆けつけ、
激励した。
そして、あらゆる状況の変化に、
電光石火のスピードで対処し、
勝って勝って勝ち抜いてきた。
だからこそ、世界中から賞讃され、期待される″平和と文化の大連帯″を築きあげることができたのである。
どんな団体も、また企業も、繁栄しているところは、やはり、スピードが違う。時代の趨勢を的確に見極め、対応している。どこも、生き残りをかけて必死で戦っているのである。
たとえ今は栄えていても、油断したり、傲慢になって、前進をやめてしまえば、間違いなく敗北が待っている。本当に厳しい時代である。リーダーが率先して苦労していくことだ。
幹部が見かけだけで、要領よく振る舞うようになれば、組織はすぐに沈滞する。無責任であっては幹部失格である。
人生においても、
スピードが大切である。
一日の勝利は、
まず朝の出発で決まる。
断じて「朝に勝つ」ことだ。
すがすがしい心で、
生き生きと仕事を開始することだ。
ここに、連続勝利の秘訣があることを忘れてはならない。
ともあれ、時代は激しく揺れ動いている。
ゆえに、「迅速な行動」こそが勝利の要諦であることを、最初に強く申し上げておきたい。
2005.3.25全国代表者会議